臨床工学技士とは、医師の監督・指導のもとで、人の呼吸・循環・代謝機能を代替、補助する生命維持管理装置などの医療機器の操作、保守点検を担当する職種です。
病院内で、医師・看護師や各種の医療技術者とチームを組んで生命維持装置の操作などを担当し、医療機器が何時でも安心して使用できるように保守・点検を行っており、現在の医療に不可欠な医療機器のスペシャリストです。
当院の臨床工学技士は、24時間365日対応ができるようにしています。
技師長 上森光洋
平成30年12月 現在
体外循環技術認定士 | 2名 |
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透析技術認定士 | 3名 |
Intervention Techical Expert(ITE) | 1名 |
3学会合同呼吸療法認定士 | 1名 |
消化器内視鏡技師 | 2名 |
平成22年4月より開心術を開始しました。人工心肺装置は、心臓手術などの際、一時的に心臓と肺の機能を代行する医療機器です。人工心肺装置は血液ポンプにより全身への血液循環を代行し、人工肺により肺のガス交換機能を代行する装置です。
心臓手術では心臓を停止させ、心臓への血流を遮断して行うため、大静脈から脱血し人工心肺装置を経由して上行大動脈や大腿動脈などに送血されます。 人工心肺装置の操作も臨床工学技士の業務のひとつです。
立ち会い手術 | 2016年 | 2017年 |
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人工心肺(症例数) | 119件 | 95件 |
off Pump(症例数) | 84件 | 85件 |
AAA(症例数) | 11件 | 19件 |
腹部大動脈瘤ステントグラフト内挿術 | 11件 | 9件 |
胸部大動脈瘤ステントグラフト内挿術 | 1件 | 4件 |
当院では、清潔操作にて診断カテーテル、PCI時の補佐業務を積極的に行っております。
ポリグラフの操作やIABP、PCPS等の補助循環装置のセットアップ、スタンバイなどはもちろんの事、冠動脈造影検査では清潔操作にて、医師の補助的業務も行っています。
経皮的冠動脈形成術(PCI)では、IVUS(血管内超音波検査)やOCT(OPTICAL Coherence Tomography:OCT)光干渉断層映像を駆使して、医師に血管の正確な情報を提供し、患者様に安全なPCIを提供できるようにしています。
透析室では、23台の患者監視装置にて月・水・金は午前・午後・夜間の3クール、火・木・土は午前・午後の2クールの維持透析療法を施行しています。
2010年8月には新棟に移転し、設備も一新し環境の整備も実施しました。 清浄化を目的に、セントラル装置は日機装社製のDAB-E、溶解装置は日機装社製のDAD-50、水処理装置はJWS社製の熱水消毒対応のMHSを導入しています。
臨床工学技士は、人工透析における穿刺・回収などの手技を行なうほか、透析関連機器の操作・保守・管理、 透析液清浄化管理(エンドトキシン活性値検査など)、使用器材の在庫管理なども行なっています。 また、持続血液透析濾過や血漿交換、血漿吸着などの各種血液浄化法も実施しています。
ME室では、輸液ポンプ・シリンジポンプ・人工呼吸器等を管理し、保守点検・安全管理に努めています。
機器の使用後はいったんME室に返却され、機器の点検・清掃を行ない貸出に備えます。
点検で見つかった故障や病棟からの修理・点検の依頼に対して、院内で対応できるものに関しては消耗品交換や修理を行ないます。
安全で性能を維持できるように保守・点検を行ない、また集中管理をすることにより効率的で適切な運用ができるようにしています。
緊急透析、モニターの管理、持続的血液浄化法、補助循環装置の管理など幅広く業務を行っています。
一酸化炭素中毒・急性動脈血行傷害・重症減圧症・脳梗塞・腸閉塞・突発性難聴など様々な疾患に適応する高気圧酸素治療。
当院ではおもに脳梗塞・動脈血行障害・腸閉塞などの治療にあたっております。 治療においては苦痛などを感じることはないが、不安を取り除きできるだけリラックスした気持ちで治療を受けられるよう、事前の患者様やそのご家族による装置見学や、家族の付き添いも希望に応じています。
事故のないよう常に細心かつ厳重に注意を払うことも忘れてはならない姿勢の一つです。